7万年前に大接近した『ショルツ星』とは?
X-noteです。
師走になりました。2021年も今月いっぱいですね。。
お坊さんが走るほど忙しいなら、きんちゃ君だって走りたいし、忙しくしたい!というのでご紹介しまーす。
あれ?きんちゃ君やっぱり太った(^^;)?ピンクのエプロンしてま~す。
師走なきんちゃ君 まさきりお
さて今日は7万年前に太陽系内に接近、侵入し、そして去っていったショルツ星のお話をします。
天の川銀河の中を太陽系はもちろん、他の恒星なども公転して移動しているのですが、その軌道やスピードはまちまちなんだそうです。
私たちが生きている時間内ではほとんどわかりませんが、特に近場の星の位置は変化していて、大昔と今とでは見てる星空が違うんだそうですよ~
2013年にショルツさん(ドイツのRalf-Dieter Scholz氏)が、いっかくじゅう座の方向17~23光年ほど離れた所に星を発見しました。
この星は太陽から遠ざかっていて、軌道を計算してみるとなんと、7万年前に太陽系内にあるといわれる『オールトの雲』に侵入したようだとわかったんだそうです。太陽から0.8光年の距離まで近づいたようだと。。
太陽から『オールトの雲』の端までの半径はだいたい1光年と言われています。
ショルツ星は2つの連星で、主星は赤色矮星(せきしょくわいせい)、伴星は褐色矮星(かっしょくわいせい)だそうです。
ショルツ星の想像イラスト、左上に光っているのが太陽 クレジット:Michael Osadciw /ロチェスター大学
太陽の8%と6%ほどの質量しかなく、木星で比較するとそれぞれ86倍と65倍の質量だそうです。
恒星は太陽もそうですが、内側で水素の核融合を行って輝いています。
軽水素(普通の水素)の場合、木星の75~80倍の質量がないと、核融合を起こす温度(核の温度が300万~400万Kを超える)にならないんだそうです。
あれ?1つは80倍を超えてますが、2つ目は75倍に達してない!65倍ですよ?
褐色矮星では普通の水素の核融合は起きず、低温でも核融合反応を起こす重水素やリチウムの核融合が起きているようです。
現在、地球上では核融合炉を作ろうと躍起になっていて、ニュース記事を読むと「重水素の核融合・・」と書いてあって、なんで重水素なんだろう?と不思議に思っていました。そっか低温で出来るからか!と納得したのでした。
あ、話が飛んでしまいました(;・∀・)
ショルツ星の接近は、地球内部などには影響がなかったのですが、オールトの雲の中の小天体群の軌道を変えた可能性があるそうです。
しかしそれらの天体が地球の近くまで来るのに200万年かかるんだそうです。
200万年も?1光年、遠すぎ~
ショルツ星は軽くて暗いため、一番近づいた時でも肉眼では見えなかっただろうとのこと。
しかし赤色矮星はフレア活動が活発になるという特徴があるらしく、もし接近時に活発になれば地球からも
「赤い星が輝き始めた!」と見えたかもしれないと言います。
赤い星を古代の人類は見たのか?
クレジット: José A. Peñas/SINC
次に太陽系に近づく予定の星は『グリーゼ710』、135万年後だそうです。これは太陽の0.6倍の大きさなので最接近時はとても明るく見えるだろうと言われています。
そして地球からの距離が0.065光年という近距離になるかもしれないそうです。
[メモ]
0.8光年=約50,593天文単位
0.065光年=約4,111天文単位
1天文単位=約1億5,000万km
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
私信です。刹那さん、望遠鏡でレナード彗星は見ましたか?朝方というのがちょっと大変ですよね?週末もっとも近づくようですが、寒くないように気をつけてくださいね~(^^)v
/りお
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参考:
●7万年前の大事件!太陽系内に侵入した「ショルツ星」がヤバイ - 宇宙ヤバイchキャベチ | Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラム
●7万年前に大接近、オールト雲まで迫った「ショルツ星」 - アストロアーツ
●動き続ける星々。太陽は数万年ごとに別の恒星と接近している? | sorae 宇宙へのポータルサイト
他、各wikiより